一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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ブランケットほどの温もりで

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まだ11月だというのに、真冬のように寒い日が続いている。クリスマスソングが流れてきても、全然違和感がない。ハートウオーミングなストーリィが恋しい季節だ。

 

一仕事終えた後は、お気に入りのブランケットにくるまって映画やドラマを観るのが、最近の私の幸せタイム。傍に温かい飲み物があれば、なお嬉しいひとときで。お金もかからないし、すぐ手が届く、寒い季節の"お楽しみ"である。

 

最近、よく耳にするようになった「ヒュッゲ(Hygge)」という言葉。デンマーク発祥の幸福概念で、「心地良さ」とか「ほっこりした快適さ」「不安のない穏やかさ」などと訳されているようだ。

 

また、「ラーゴム(lagom)」という言葉も注目されている。こちらはスウェーデンにある概念で、「多すぎず少なすぎず、ちょうど良い」といった意味らしい。足るを知り、バランスのとれた程良い生活をすることが、心豊かな幸せにつながるという。

 

北欧人気はもうずいぶん続いているけど、インテリアや雑貨、料理、ファッションなどから、ライフスタイルやその根幹となる概念にまで、憧れの対象が広がっているのが面白い。

 

世界幸福度ランキングでは、毎年のように上位を占めている北欧。幸福度は何を物差しにするかで違ってくるが、155カ国中51位(2017年)の日本に住む者としては、やはり羨ましいなと思ってしまう。

 

ちなみに、国連のランキングでは、調査対象にする国の国民の自由度や、1人あたりの国内総生産(GDP)、政治、社会福祉の制度などをもとに2014~2016年の「幸福度」を数値化し、ランク付けしているそう。(ハフィントンポストより)

 

自分が幸福だと思う人が多いのは、GDPや政治、社会福祉制度等ももちろん要因だろうが、人々に根付いている「ヒュッゲ」や「ラーゴム」といった概念の存在が、実はとっても大きく作用しているのだろうね。

 

ヒュッゲな時間。ラーゴムな暮らし方。
・・・うーん、まだ言葉に慣れないな。(笑)

 

実際に北欧へ行ったことがないので、入ってくる情報だけであれこれ思い巡らせているだけなのだが、言葉には慣れていないものの、私はこのふたつの概念、大好きだ。

 

しかし、すごく退屈に感じる人も多いんだろうな、とも思う。効率よく時間を使ってあれこれ一日に詰め込みたい人や、目いっぱいお金を稼ぐことを第一に考えている人には、きっと、さぞやぬるく感じることだろう。

 

かつて私の周囲にも、「スケジュール帳が全部埋まっていないと気が済まない」という人や、「人間は何故睡眠を取らなければいけないのか」と嘆きながら仕事に忙殺されている人が多くいた。「忙しい方が好き」とストレートに言い放つ人も。

 

「退屈は死ぬほど嫌い」
「てっぺん取る!」
「ゴージャスな人生にしたい」
「お金が全て」


・・・うわあ、いたいた、そんな威勢のいい人たち。それはそれで、良いのだけどね。

 

でも、だんだんそういうタイプの人に出会わなくなってきたように感じる。普段とても忙しくても、家族とゆっくりくつろぐ時間をちゃんと確保しようとしたり、植物に触れる癒しタイムを大事にしようとしたり。そんな人が身の周りに増えてきた。時代が変わったのか、たまたまなのか、わからないけれど。

 

私自身は、子どもの頃からこの「ヒュッゲ」的な感覚が性に合うタイプだった気がする。巣ごもり、冬ごもり、憧れていたし、ホッキョクグマとかリスとか、冬眠する動物に生まれ変わってみたいなあと、常々思っていた。笑

 

そういえば昔、台風が直撃して嵐の百貨店に閉じ込められたときは、不謹慎だけどちょっとワクワクした。店員とお客さんがその関係性を超えて親密な雰囲気になるのが、とても不思議で楽しかったのだ。いつも働いている見慣れたフロアが、急に特別な空間になった。これもきっと、「ヒュッゲ」なんだよね。

 

いいじゃない、「ヒュッゲ」。デンマーク、スウェーデン、そしてノルウェーやフィンランド。行ってみたいなあ。長い冬を家の中で、好きなものに囲まれて好きなことをして過ごすなんて、素敵すぎる。北欧に住んでも私、きっとやっていけると思う。(笑)

 

これから続く寒い季節には、「ヒュッゲ」を感じるのにぴったりだ。ひとりの時間も、大切な人たちとの時間も、小さな工夫を重ねて居心地の良いものにしていきたい。

 

そして、楽しむだけでなく、自然に生まれてくる充実感を素直に喜び、そこに価値を感じ、静かな自信を持てるようにもなりたい。自由で穏やかな心持ちを育てたい。

 

汗ばむほどの暖房はいらない。ブランケットほどの温もりで、今日もほっこり笑顔でいよう。

 

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