一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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糸の誘惑?刺し子する喜びを知ってしまった

刺し子の糸玉と布の画像

 

私は今、刺し子にはまっている。……のかもしれない。
自分としては、ちょっと意外なのだ。刺しゅうはずっと前から好きだけど、刺し子には多分、行かないだろうと思っていたので。

 


1年前のちょうど今頃だ。次女と一緒に手芸店に行ったとき、刺し子のコーナーも覗いてみた。少し前にInstagramでとても素敵な刺し子作品を目にして、それがずっと心に残り光っているのを自覚していたから。「ああ、これが刺し子なのね」と、私は見本の花ふきんを見つめた。

 

もちろん、刺し子というものは知っていたし、何となく惹かれるものはあったけれど、それまで自分と縁があるように思えなかった。でも、試しにやってみようかな、という気持ちになったのは、あのインスタの美しい画像が目に焼き付いていたからに他ならない。

 

何もわからないままに悩みながら、花ふきん用の晒布(水で消える図案が印刷されている)と刺し子糸、刺し子用の針をなんとか選び、私はレジに向かった。初挑戦は、これもインスタで見てチャレンジしたいと思った文様のひとつ、「霰亀甲(あられきっこう)」。

 

しかしながら、当時は何かと忙しく、刺しかけの刺しゅうも仕上げたかったこともあり、せっかく買ったのに1か月以上、放っておいたのだった。

 

✻その当時の様子はこちらです↓

tsukikana.hatenablog.com


デスクの隅に、放置されたままの、それがある。
ずっとこちらを見ているかのよう。すごく綺麗なグリーン系のボカシ糸だ。妙に可愛い。

 

フランス刺しゅうのツヤツヤの糸も美しくて大好きだけれど、この素朴で太くてマットな風合いの、人を誘うような力はなんなんだ。布に刺していったら、どんな絵になっていくんだろう。

 

目にとまる度にそう思い、慌ただしい師走のある日、ついに刺し子針を持つ。優先順位がトップになっていたのだった。

 

しかし刺し子について、私は本当に何も知らない。すぐに刺し始めたい気持ちを抑え、とりあえず、刺し子のことを書いているブログを探し、読み漁った。

 

一目刺しって何?くぐり刺しって?模様刺し?外枠って何のこと?

 

そんな状態からのスタートだった。でも、当時の日記に私は書いている。
「やばい!たのしい♡」

 

なんとか初の作品を完成させた後、私はすぐに複数の刺し子の布と糸を仕入れていた。沼、なのか?

 


先輩方のブログを読んで勉強し、インスタで美しい作品を見て刺激を受け、私はどんどん、刺し子の奥深い世界に魅了されていった。こんなに「次」を求めることになるとは、去年の私には想像もつかなかった。

 

刺し子なんて、ただ、ちくちく刺していけばできるんでしょ。
なんて、それまで思っていた私。とんでもない話だったよ!

 

布の仕立て、糸留め。刺す順番や方向、糸を裏布に出すか布の間に渡すか、など、やり方は千差万別。「決まりはないの。人それぞれ、好きにやってね」とおっしゃる方も多い。迷う!悩む!面白い!

 

加えて、糸選びの無限の楽しさが待っている。色の組み合わせ、配分の加減。単色と段染めの合わせ加減。・・・やっぱり沼だ。

 

なるべく失敗したくなくて。しかも近道して満足がほしい、なんて思ったりして。最初から私、傲慢だったし、甘かったなあ。

 

刺し子の先輩方はよく、無心になれるのがいい、とおっしゃる。私も「そうですね、無心になれますよね」なんてインスタなどでは話している。しかし、待てよ。私はこれまで無心になれたことなどあっただろうか?

 

常に疑問がふくらみ、納得できる情報を探し、自分なりに考え作戦を立て……と、錆びかけた頭をフルに使っている気がする。チクチクと単純な並縫いをしているときでさえ、いろんな想念が湧いてきたり、脳内再生される音楽に合わせて一緒に歌ったり、ちっとも無心じゃない。笑

 

まだまだだね、ということなのだろう。いろいろ、お恥ずかしい。
でも。

 

「この糸、本当に可愛い色だなあ」
「吸い込まれるように素敵な文様だなあ」

 

と、刺している間中、幸せな気分になれるのだ。そこは、ピュアに、本当に。刺しながら、癒されていく時間。なんだかいつも、笑顔なのだ。

 

刺し進めていくうちに表れるさまざまな幾何学模様の心地よさ。裏まで可愛いというおまけまであって、フランス刺しゅうとはまた違った楽しみ方、魅力があることを実感する日々。

 

知らない世界を知ると、学んだことをノートにつけたくなるのは私の性分で、感想や感動、疑問や攻略など、まだふきんを10枚も仕上げていないくせに、私の「刺し子ノート」はどんどん、文字で埋まっていくのだった。

 


ふと、思う。小学生のときの編み物に始まり、これまでの人生で、なんてたくさんのものづくりをしてきたことか。洋裁、ビーズアクセサリー、レース編み。パッチワークやステンシルに夢中になっていた時期もあった。

 

あるときは恋するように、あるときは「塞ぎ」から抜け出すために、私はそれらに手を伸ばしてきた。そして、たくさん救ってもらったし、たくさんの喜びをもらった。まるで「旅」のように。

 

何かを生み出すことの楽しさを知ることができた、というだけで、私の人生もまんざらではないように思えてくる。それくらい、ものづくりって(私のようなささやかな体験でさえ)素敵なことだ。

 

この先も、また違うものづくりに惹かれて、見知らぬアートに挑戦することもあるのかしら、なんて考えると可笑しくなってくる。新しい「旅」が待っているかも、と思える人生は幸せだ。

 

ハンドメイドに限らず、今だってあれもこれも、やってみたいことが山のようにあるのだけどね。私の残り時間で、あとどのくらいチャレンジできるんだろう。やれるだけ、やるか。

 


さて、前述の「刺し子ノート」。自分自身の今後の参考になればと書いてきたが、ちょこちょこ写真も撮っていたので、文字と合わせてブログにし、残してみようかと思う。

 

どこまで続けられるかわからないけれど、まずは自分用の記録として。もしかしたらどなたかのお役に立てるかも?と思ったりもする。そうなったら、とっても嬉しいのだけど。

 

そんな訳で、私のふたつめのブログです。
ご興味ある方がいらしたら、覗いてみてください(*^-^*)

tsukikana2.hatenablog.com

 

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