一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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クラシックカーの森を散歩する

トヨタ博物館の画像1

 

綺麗!可愛い!美しい♡
入館してフロアに足を踏み入れた瞬間、私の心にまず浮かんだ言葉だ。

 

この感覚は、何かに似ている。
そうだ。素敵なケーキ屋さんでショーケースの中を眺めているときだ。

 

色とりどりで造形もさまざま。それぞれの個性を強調するように、照明を跳ね返してキラキラ輝いている。見ているだけで、心躍る♪

 

違うのは、「選んで買う」という目的がないところかな。ケーキを選ぶときは、幸せだけどちょっと苦しい。笑

 


久しぶりの「トヨタ博物館」だった。
前回の訪問は新聞社にいた頃。「バックヤードツアー」の取材で訪れたのだっけ。もう15年ほど前になるのか……。

 

あのときも確か、クラシックカーの可愛らしさにときめいた。肝心なバックヤードツアーの内容は覚えていないのに、往年のハリウッド映画に出てくるようなクルマを間近に見られて、ワクワクしたことは思い出せる。

 

仕事抜きでもう一度行きたいな、と思っていたのだがなかなかかなわず。今回、ちょっときっかけができ、夫とふたりでようやく行ってくることができた。

 


「クルマ館」に入ると、まずは真っ赤なアルファロメオさまがお出迎えしてくれた。なんという美形なクルマなのだろう。一周まわって眺めてみるが、美しいとしか言いようがない。

 

トヨタ博物館の画像2

アルファ ロメオ 1600スパイダー(1968年)

 

写真に撮ると、どうしても天井の照明が過剰に映り込んでしまう。まるでドット模様みたいだなあ。実際に見た方がずっと素敵だ。

 


エスカレーターで2階に上がり、自動車の黎明期から日本車の誕生までを案内する車両展示のフロアに入る。そこで、冒頭の感想を持ったのだった。

 

まるで散歩を楽しむかのように、クラシックカーの森を歩く。隣り合ったクルマを見比べて、こっちの方が好みだなあ、なんてつぶやく。どんな人が乗っていたんだろう、その人はどんな服装をしていたのかな、などと想像するのも楽しい。

 

そして、感心するのが、どのクルマもピカピカだったことだ。これ、毎日お手入れするのだろうか。普段公道を走らないとはいえ、こんなに美しく保てるものなのかな。

 


黎明期の自動車は、まだ馬車の名残りがある感じ。馬や御者がいなくなり、当時は斬新だったのだろうけど、現代人から見ればおとぎ話の世界に紛れ込んだ気分になる姿だ。

 

トヨタ博物館3

昔もこんなに綺麗なグリーンだったのかな

 

1920年代くらいから、自動車はどんどん豪華さを競うようになったという。ホント、目を奪われるゴージャスなクルマがたくさん!貴族とか大スターとか、マフィアの大物なんかが乗っていたのだろうか?

 

トヨタ博物館の画像4

メルセデス ベンツ 500K(1935年)

 

とにかく、1台1台をじっくり見たくなる。細かなパーツまで、本当に楽しんでデザインされているなあと、愉快な気持ちになるのだ。たくさんの人の手が入って、こだわってこだわって、これらのクルマは出来上がっていったんだよねと、当たり前のことに思い至る。

 

日本の自動車産業も頑張った。20~30年代に量産化に向けて大きく舵を切る。昔の日本車って、どこかユニークな形をしている。なんとなく可愛いな♡

 

トヨタ博物館の画像5

なんて顔をしているの笑 ニッサン 70型 フェートン(1938年)

 

 

3階も車両展示のフロアで、こちらはモータリゼーションの進展と多様化を紹介している。

 

流線形時代が到来した後の第2次世界大戦。そして50年代になり、米欧日、それぞれの再出発が始まった。

 

経済成長に伴い、モータリゼーションも加速。憧れのクルマが少し身近に感じられるようになってきたのかな。ユーミンの昔のアルバム『流線形'80』に入っていた曲「コルベット 1954」を口ずさみたくなる♪

 

70年代になれば、あのスーパーカーブームだ。フェラーリ、ポルシェ、マセラッティ・・・小学生だった私の弟も、父のカメラを持って追いかけまわしていた記憶。部屋にはランボルギーニ・カウンタックのポスターが貼ってあった。あ、ミウラだったかな?

 

でもその前に、忘れてならないのは、1967年公開映画『007は二度死ぬ』に登場した日本車。TOYOTA 2000GTには、トヨタ博物館も特別な思い入れがあるのだろう。

 

✻Webコラムはこちら↓

toyota-automobile-museum.jp

 

”ボンドカー”は今はバックヤード。展示されていたのはMF10型だったが、いやあ、やっぱりカッコいいね。このクルマ、もちろんファンはとても多いようだ。

 

たくさんの人がいろんな角度から写真を撮りまくっていた。おじさん(おじいさん?)たちも目がキラキラ。もはやただの男の子にしか見えなかったな。笑

 

トヨタ博物館の画像6

トヨタ 2000GT MF10型(1966年)



このフロアには「クルマづくり日本史」というコーナーがあり、日本における自動車産業の歴史を興味深く学べるよう、資料の見せ方がよく工夫されていた。ただ、暖房が効きすぎていて、私は長く居られなかった。ちょっと残念。

 


連絡通路を通って文化館へ。企画展示室では「お蔵出し展」なるものを開催していた。トヨタ博物館では常設展示車140台のほかに400台あまりの車両を収蔵しているそうで、その中の13台をセレクトして展示したとのこと。1950-60年代の日本と欧州の大衆車、日米欧憧れのスポーツカー3選など、なかなか粋な構成だった。

 

その奥のクルマ文化資料室も楽しい場所で。
1/43模型、約800台の展示が目を引く。ミニチュアならではの愛くるしさに、皆、目尻を下げて見入っていた。時間軸で並べてあるので、自動車の歴史、その流れを理解しやすい。

 

トヨタ博物館の画像7

ミニチュアのクルマたち

 

カーマスコット、カーバッジのコレクションもあった。自動車生産に関わった人たちの情熱を、クルマにあまり興味のある方ではないこんな私でも、感じ取ることができた。

 

トヨタ博物館の画像8

こういうのをカーマスコットと呼ぶのね

 

そう、私はそんなにクルマに関心がない。それでもこれだけ楽しめたのだから、クルマ好きな人にはたまらないだろうな、と思う。

 

今、ジブリパークで盛り上がっている愛知県長久手市だが、リニモで2駅隣のこちらの博物館にも足を運んでみては?・・・と、関係者でも何でもないのに、ついお勧めしたくなる。笑

 

✻トヨタ博物館の車両データベースはこちら↓

toyota-automobile-museum.jp

 


街を走っているクルマに「美」を感じたことは、実はほとんどない。でも、ここにあるクルマの多くは、フォルムもカラーも美しく素敵だと思う。どうして昔は、こんなに可愛かったりカッコよかったりするクルマを作れたんだろう。

 

当時は、作っている人も乗る人も、無邪気だったからなんじゃないかな、と思ったり。失礼ながら、効率とかコストとか環境とか、あまり考えてはいなかったんだろうなあ、と。

 

「そうかもしれないね。でも、そもそも素敵と思うのは我々世代だからかもしれない。今の若い人もこういうクルマを可愛いって思うのかな」と夫。

 

性能にも値段にも無頓着な私だから、ケーキや宝石を眺めるようにクルマを見て「綺麗♡」と、ノスタルジックな気分もあいまって「素敵♡」と、はしゃぐことができたとも言える。
なんだ、無邪気なのは私か。笑

 

これからのクルマづくりはどうなっていくのかな、なんてことも一応考えたけどね。散歩するように広い館内を巡るだけでも良いと思うのだ。森の中を、木々や花を愛でながら歩くみたいに。
目と、心が喜びます♬*゚

 

 

トヨタ博物館の画像9

ニュアンスカラーが並んで素敵♡

 

 

toyota-automobile-museum.jp




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