一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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次女に誘われ夜の街へ

 

良くない条件が重なる日だった。
時折り強く降る雨。気圧は低く、蒸し暑く、空は暗い。

 

こういう日が私、ほんと苦手。頭が重くからだがだるく、立っているだけでしんどい。

 

なんて土曜日なのか。せっかく今日は、次女とのデートで街へ出掛けるというのに。

 


次女が、「飲みに行こう」と私を誘ってくれたのは、先週のこと。清水に行ったときだった。私は実家の片付けのために、時折り清水を訪れているのだが、今回は彼女も同行、手伝いをしてくれたのだ。

 

1泊という短期滞在で、古家具7点を市に回収してもらうのがメインのミッション。2階から玄関まで降ろしてくるのが大変だったのだが、夫が頑張ってくれて時間はあまりかからなかった。

 

ただ、家の前で、回収車がバリバリと家具を破壊するのを目の当たりにし、私はちょっとショックを受けたのだった。

 

すごい音がする。
粗大ごみって、こんな風に回収していくんだね、と驚き、ごめんねごめんねと、切ない気持ちで手を合わせた。古くて不要な粗大ごみとは言え、少なからぬ思い出のある家具たちだ。痛々しい光景。すごく罪なことをした気分。

 

・・・まだまだ家の中の半分も処分できていないのに、こんなことで私、この先大丈夫だろうか。

 

そんな覚悟の定まらない母を、娘がなぐさめる。そして、明るい空気を作ってくれる。

 

「お母さん、来週、ワイン飲みに行かない?」

 


次女はひとり暮らし4年目。ちょくちょく帰ってくるし、去年は一緒に軽井沢旅行にも行ったが、巣立った当初に比べると、当然だが会える頻度は落ちている。

 

✻軽井沢の旅の記事はこちら↓

tsukikana.hatenablog.com

 

仕事も忙しくなり、趣味も頑張っている次女。友人との約束も多いようなので、次に会えるのは数か月先かも?と思っていたら、1週間後に飲みに行こうと言う。

 

聞けば、この日は美容院の予約を入れていて、今回はガラリと髪形を変える予定なのだとか。そのイメチェン後の姿を見せたいのと、せっかく街に出るのだから一緒に飲めたらいいな、と思ってくれたようだ。

 

あら、それ楽しそう。新しい髪形も見たいわ♪

 

というわけで、先日の土曜日、久々に夜の街へ繰り出すこととなったわけである。夫は別件の用があったため、本当にふたりきりで。もしかしたら、そういうの初めてかな?

 

もちろん、一緒に買い物した流れでカフェやレストランで食事する、ということは何度もあったけど、夜の街へ飲みに、しかもふたりきりで、というのは初めてじゃないかと思う。

 


当日はあいにくの荒天。そもそも私は、繁華街が好きではない。夏の外出も億劫だ。だから、もしも他の用事での外出なら、きっとなんとか中止や延期の道を探ったことだろう。

 

しかし、次女とふたりでワインバーへ行く、という予定は蹴れないよね。頑張って支度をする。笑

 

不思議なことに、バスに乗る頃には気持ちが華やぎ始めていた。頭痛もおさまっている。待ち合わせの時間まで、ひとりであちこち地下街の店舗を見て回るのも楽しく感じた。

 

現れた次女は、長い髪をバッサリ切って、前下がりのボブに赤のインナーカラーを入れていた。よく似合っている。うん、大人っぽくなったかな。
真っ先に見せてくれて、母は嬉しい(*^^*)

 

彼女に連れて行かれたのは、串揚げとワインのお店。小さな隠れ家のような、居心地の良いところだった。程よく落とされた照明が落ち着く。以前、ワインスクールでできたお友達と来て、気に入ったのだと言う。

 

こういう店に、私を連れてきてくれるのねえ。
あの小さかったあなたが・・・

 

思わず感慨にふける私。

 

そういえば、私が今の次女と同じくらいの年頃のとき、一度だけ母をホテルでの食事に連れ出したことがあった。ステーキを食べよう、と。あの頃は、両親にすごく心配させた直後で、多分、罪滅ぼしのつもりだったのだと思う。

 

ワインに酔った母は、帰り道でベンチに倒れ込み、「ああもう安心したから、これで死んでもいいわ」なんてつぶやいて、私を泣かせた。どれほど心配かけていたのか。ごめんね、お母さん。もう一度くらい、誘ってあげれば良かった。

 

私の長女と次女。ふたりについては、これまで心配したことはあったし、今もいろいろ気掛かりがないわけではないが、危なげな印象はない。どちらかというと、私の方が彼女たちに心配されているような気さえする。
ごめんね、娘たち^^;;

 


美味しいワインとお料理を楽しみながら、その店で3時間くらい過ごしただろうか。

 

他愛のないおしゃべりは仕事のことだったり友人のことだったり、ワインのことだったり。これからどんな暮らしをしていきたいか、なんて夢が膨らむ話が多かった。

 

恋バナがなかったのは、ちょっと残念?でも、恋愛も楽しいとは限らないしね。幸せの必需品でもないからいいのよ。

 

そろそろ帰ろうとした頃に、夫から電話。近くまで来ているらしい。エレベーターを下りると、ちょうどクルマが止まった。すごいタイミング!

 

どうしても、次女に会いたかったんだね。ビルの明るい看板の前で、ひとしきり彼女の髪形を褒めて、夫は私たちをクルマに乗せ、次女を彼女のマンションまで送ってくれた。

 

店はなんと、大昔の私の職場の近所だった

 

離れ離れに暮らしていても、なかなかの仲良し家族ではないか。私は温かい感情に満たされた。

 


昔は仲間や友人とよく飲み歩いた街。本当にしょっちゅう遊んでいたなあ。今は、もう私、あまり誰かと飲みに行きたいとは思わなくなってしまった。

 

面倒になったのかもしれない。行動制限の3年間もあったし、私たちには遠距離介護もあったしね。仕方ない。時は移ろっていくのだ。

 

次女と別れての帰り道を、夫の運転で走る。夜の街中をドライブするのも久しぶりだった。

 

綺麗。こんな景色だっけ?
あれれ、ちょっと、気分がいい。ほろ酔いだからかな?

 

敬遠していた夏が、街が、うっかり油断して親し気な表情を私に見せてくれたような、そんな気がした夜だった。

 

 

雨の夜の街は綺麗に見える

 

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