一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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つい欲張って歩いちゃう―東京散歩(後編)

 

この冬一番の寒気が流れ込んでいるという。昨日はこちらでも雪が降った。
雪深い地方はさぞ大変なことだろう。特に、能登の被災地のことが気掛かりだ。

 

冬は嫌いじゃない私だけど、今年はとても春が待ち遠しい。とりあえず、この寒波には一刻も早く立ち去っていただきたい!

 

私は2月生まれなのだが、2月って早春でありながら、実は一番寒い月だったりする。そんな季節に私を産んでくれた母は、暖房の乏しい時代、授乳やオムツ替え、汚れものの洗濯に、きっととても苦労したはずだ。

 

今日が誕生日の友人に、朝方LINEでメッセージを送りながら、私たちの母たちはよく頑張ってくれたよねと、改めて思った次第。

 

寒さ厳しいこの時期なのに、先週、私は東京散歩をしてきた。寒波が来ているときだったら、あんなに歩けなかっただろう。運が良かった、としか言えない。ほんと、1日目はぽかぽかのお天気で、昼間歩いていると少し汗ばむくらいだったのだ。

 

2日目はしかし、朝から雲行きがあやしく、お昼前くらいから冷たい小雨が降りだした。

 

✻この記事は、前回の記事↓の続きです。

tsukikana.hatenablog.com

 


10時過ぎ。高輪のホテルをゆっくりチェックアウト、荷物だけ預かってもらって、私たちは渋谷へ向かった。前の日は仕事だった夫も、この日はフリー。私の散歩に同行してくれると言う。

 

奥渋谷。いわゆる“オクシブ”を、まずは歩きたかった私。昔、仕事で通ったことのある東急本店が閉店し、そろそろ1年になる。複合ビルが建ってしまう前に、その跡地を見ておきたいと思った。

 

たくさんの楽しかった思い出がよみがえる。バブル前夜。百貨店がまだ元気だったあの頃。懐かしさと切なさが入り混じった気持ちで、しばし立ちすくんでしまった。このあたりで、ポツリと雨が。

 

奥渋はちょっと歩いてみたいと思っただけで、特にお目当ての店もあるわけでなく、適当なところでランチをとることに。もっと下調べしておくべきだったかな?でも、行き当たりばったりなのは私、いつものことなのだ。

 

富ケ谷で入ったそのお店は、決してお洒落なレストランではないけどなんとなく入りやすい雰囲気だった。で、フレンチカレーを注文したら期待以上の美味しさ。嬉しかったな。お店の方も優しくフレンドリーで♡ちょっと昭和っぽいインテリアも落ち着いた。

 

sakaba-take.com

 

お店の壁。そして野菜たっぷりのフレンチカレー

 

私たちが歩いた道では、奥渋のかけらくらいしか多分味わえていないだろう。でも、なかなか楽しいエリアだった。お洒落なカフェやブックショップなどもある中で、魚屋さんとか珈琲豆の焙煎専門店とか、古くから続くお店もいい味を出してて面白い町、というのが私の印象だ。

 

オート三輪をディスプレイに?

 

そのまま代々木八幡まで歩いて、私たちは小田急線に乗る。下北沢で井の頭線に乗り換え、次の目的地、吉祥寺に向かった。

 

と、ここでまた追憶散歩の誘惑が。
私、目黒に住む前に、三鷹台に5か月ほど住んでいたのだった。会社の女子寮があったのだ。

 

「降りてみようか?」という夫の声に、つい「うん…」と頷いてしまった。懐かしい井の頭線に乗れただけで満足だったのに、辛い記憶しかない女子寮跡地を探してみたくなってしまうとは。

 

辛い。
そうなのだ。寮暮らしは私には辛過ぎて、仕事から帰る道々、足が重かったっけ。優しくしてくれたのは、寮長さんだけだった。みんな、怖いお姉さんだったよ。規則も厳しくて。だから、早々にアパート探しを始めたのだ。

 

そんな女子寮はしかし、当然ながらもう跡形もない。ただ、これもまた遠い記憶で、多分、この辺りにあったんだろうな、くらいのあやふやさであるのが、実にもどかしい。

 

でも、間違いなくこの地で、私は暮らしたことがあるのだ。親元を離れて初めてひとりになった、あの二十歳の春。

 

駅前のローソンで、夫が透明傘を買ってくれた。これ、三鷹台で買ったんだよねと、きっと後から思うんだろうな。そんな思い出ひとつがあれば、私にはもう十分だ。この地に関してはね。

 

さて、吉祥寺。
ここも当時よく遊びに来ていた。井の頭公園にも何度も行ったし。
なのに、やっぱり見覚えがない。年月の厚みを感じる。笑

 

サンロードは、あの頃もあった…気もしないではない。もう少し奥の、大正通りを目指した。ここに、私のお目当てのお店「CHECK&STRIPE」吉祥寺店があるのだ。

 

checkandstripe.com


可愛いチェックやストライプのカットクロス、リネンや糸を、いくつか購入。素敵な店内をたっぷり堪能できて満足した。夫は近所を見て回ると言ってくれたので、ゆっくり品物を選べた。

 

CHECK&STRIPE

 

そして、次の目的地に向かうのだが、大正通りには素敵なお店がたくさんあり、気を引かれてちっとも前に進めず困ってしまった。笑

 

ちょっと遠いけど、私たちが目指したのは善福寺公園。何故?
それは、大好きなドラマ『À Table!〜歴史のレシピを作ってたべる〜』のロケ地だったからである。

 

www.shochiku-tokyu.co.jp

 


リアタイの放送は見ていないのだが、アマプラの配信で何気なく見始めて、ア・ターブルがすっかり気に入ってしまった。料理や食事中のシーンもいい。でもそれ以上に、公園を歩くシーンがとても素敵だった。

 

その公園は、てっきり井の頭公園だと思っていたのだけど、違ったのだ。ドラマ冒頭で「吉祥寺から徒歩20分のところに住む」と言っているから、善福寺公園もそれくらいで行けるかな~と思ったら、甘かった。

 

地図を見れば、わかる。なかなかの距離だ。
私は前日、2万6000歩、歩いている。大丈夫か?

 

雨がやんでくれた。それはたいそうありがたく、夫と私は元気よく歩きだしたのだった。

 

長い道のり、彼は前日の私の話を聞きたがる。
昨夜帰ってきたときに話したよ?と返すと笑ってごまかす。会議の後の親睦会で飲んできたから、私の話したことを覚えていないのだ。そして、押上駅でキレそうになった話にいたると、面白がって大笑い。昨夜も笑ったよね・・・ま、いっか。

 

東京女子大の長い塀が左手に続く。その先に、ようやく公園が見えてきた。池がふたつある、割と大きな公園だ。ドラマに出てきたのはどのあたりかな?

 

ここじゃない?
あっちの方も、それっぽい!

 

公園のシーンを思い出そうとしたけど、難しかった。もっとちゃんとリサーチしてからこなくっちゃ、だよね。せめて、ドラマを見直してから。
でもいいの。その場所に行けたことが嬉しいのだから。

 

前日と打って変わって寒い日で。朝から夕方みたいな暗さだったけど、そろそろ本当に夕方っぽい。適当なところで引き上げることにした。

 

本当に静かな公園だった。ときどき犬の散歩をする人とすれ違うくらい。鳥の声しか聞こえない。今は冬枯れの時期だが、緑いっぱいの季節に来たら、きっともっと美しい景色に出会えそうだ。

 

足元がふわふわする。地面がなんだか赤い?
それは、落ち葉が降り積もっていたからだったのだが、細い葉なのでそうとは気づかなかったのだ。
メタセコイアの枯れ葉、なのかな?
どんな季節も、そのときの良さと味わいがある。やっぱり、来てよかった。

 

冬の善福寺公園

 

そこからまた、駅まで歩いた私たち。タクシーを拾おうかと思ったけど、やっぱり歩いた。歩けた。すごいな、私!

 

今度は西荻窪駅。でも、歩いて良かった。女子大通り商和会、西荻一番街など、駅に続く商店街は穏やかでちょっといい感じ。西荻ってきっと、暮らしやすい町なんだろうなあ。

 

灯りのともりはじめた駅前通りをゆっくり進みながら、私の頭の中を流れていたのは、ひらけ!ポンキッキの「ゴロちゃん」という歌だった。

 

西荻生まれのゴロちゃん、知ってる?
可愛い歌なの。

この猫ちゃん、素敵なドラネコ。燃えないゴミの日だって知ってるんだから!

 

こんな風に、ニャニャニャニャ・・・♪と鼻歌交じりで、私の二日間の東京散歩は幕を閉じたのだった。ちなみにこの日の歩数は、約2万歩。ふぅ。

 

 

西荻の商店街にあったお花屋さん

 


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