昨日から寒さがゆるんでいる。ふと窓に目をやると、外は青空が広がって光に満ちている。そして、明日は雨が降るという。天気予報では「今日のお天気を活用しましょう」とのコメント。なるほど、洗濯日和、掃除日和、布団干し日和。でも・・・
こんな日は、歩くしかない!
仕事をはじめとする家での諸々の用事は山積みなのだけど、それらを全て午後に回して、今日は午前中、思う存分、近所を歩いた。真冬とは思えない暖かさで、上着もいらないくらいだった。ほのかに草木の香りがしてきて、気持ちが良い。
この町に住んで2年が過ぎたが、まだまだ知らない場所はたくさんある。川も道も蛇行していて、東西南北が怪しくなることも多々あり、散歩の後、家に帰ってGoogle Mapで確認し、そんな方向に行っていたのか!と驚くこともよくある。
買い物などを目的とせず、歩くことを目的に家を飛び出すのは楽しい。さて、今日はどの方角を目指そうか。
とりあえず、川沿いの緑道を上流に向かって歩き始めた。
この町は、鳥が多い。川が流れ、里山や池も近く、森や田畑もあるからだろう。特に冬は、葉の落ちた木々の枝を飛び交う小鳥たちの姿が目立ち、何度も足を止めて見入ってしまう。
スズメやムクドリ、ヒヨドリ、メジロはもちろん、キセキレイ、ハクセキレイ、セグロセキレイたちの姿もよく見かける。シジュウカラにも出会った。カワセミにも、結構な頻度で会えるようになっていて、嬉しい限り。名前のわからない野鳥もいるので、そろそろ野鳥図鑑を買おうかな、と思っているところだ。
今日も、そんな名前を知らない小鳥を見た。既に何度か見かけている種類だ。近づくとちょっとだけ逃げるのだけど、遠くまでは行かない。むしろ、こちらに興味を持っているかのごとく、少し離れた所から様子を伺っている。羽ばたくと背中の下の方が赤いのがわかり、メジロとスズメの間くらいの大きさだ。
何という名の小鳥だろう。ひとまずシャッターを押す。
それにしても、本当に可愛らしい。いつまでも見飽きないので先に進めないな、と思い始めた頃、まるで心の声が聞こえたかのように、遠くへ飛び去って行ってしまった。
川面に目を移すと、カルガモをよく見かける。ときどき、真っ白なコサギが浅瀬にスッと立っている。カワウだろうか、黒い鵜が川の流れに沿って飛んでいることもある。
今日はまた、カワセミの姿を見つけて、遠くからスマホのカメラで撮影。望遠レンズと性能の良いデジカメが欲しいと思う瞬間だ。それから、双眼鏡も欲しくなった!
カワセミは、獲物を狙っているのか、じっと動かずにいることが多いようだ。私は橋の上から、川べりにとまっている彼を見下ろしていたのだが、コバルトブルーの背中に日光が反射して、その美しさたるや、まさに宝石だった!
昔から鳥は好きな方だ。それがこの町に来てから輪をかけて鳥好きになっている私。どうしてこんなに心が癒されるのだろう。
今日は8300歩ほどのウオーキングだったけれど、たくさんの元気な鳥たちに会えただけで、満たされた気持ちになれた。春のように暖かく、素敵なお天気だったから、鳥たちもきっとご機嫌だったんじゃないかな。
さあ、元気をもらえたところで、仕事に戻ろう!