一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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財布を包む布。施した刺しゅうで金運、あがるかな?

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ずっと作ってみたいものがあった。全然難しいものではない。お財布の寝具、というか、包むもの。一枚の布でいいのだ。布端が、ちゃんとかがってあれば。

 

そんなの、すぐに出来るじゃない。なんで今まで作らなかったの?と言われれば、後回しにしてきた、としか返せないのだけど。

 

そもそも、何故、お財布の寝具?

 

それは、何年か前の人間ドックでの待ち時間、手にした雑誌の記事を見たことにさかのぼる。そこに書かれていた特集は、お財布の扱い方について、だった。

 

お金が貯まる人は、お財布をこんなふうに扱っている、という、割とよくある話だったが、そのときは時間がたっぷりあったためか、つい熱心に読んでしまって。で、お財布に対する自分の雑な扱いに、愕然としたのを覚えている。

 

レシートは入れっぱなしだし、お札の向きも揃えていないし、小銭で膨らんでてもそのままだし、カード類も何枚入れていることやらだし。それ、全てNGだから!

 

あかんわ、私。お金貯まらんわけや!(何故か関西弁風に)

 

お財布にもお金にも、アイデンティティがあって、大切にしてくれている人のもとへ行きたがるのは当然のことだと。そして、お金はあちこち旅をしている。あの財布は居心地が良いぞ、と、旅の先々でクチコミまで行うらしいのだ。

 

参ったな。私の財布、お気に入りではあるのだけど、お金さんには決して居心地の良い環境ではないみたいだ。私の財布はお金さんに嫌われてるかも?

 

私は猛省した。(ちょっと大袈裟)

 

そもそも、お金に対して「足りないなー」「もっと欲しいなー」と思いはするものの、あんまりお金、お金と考えるのは品がない、だとか、キッチリしすぎも計算高い感じでカッコ悪いだとか、私、すごく失礼なことを考えているヤツだった。お金って、人の心を惑わす汚いもの、くらいに思ってたかも。ネガティブに捉えることが多かった気がする。

 

ああ、お金さん、ごめんなさい!

 

その後、お財布の中を整えることは、少しはするようになった。

 

そういえば子どもの頃、母のがま口の中を小銭の種類別に整理するのが好きだったっけ、などと、何故か思い出したりして。お金は純粋に楽しくて、夢のある存在だったんだよね、私にとっても元々は。

 

さ。続いて、お財布さんにとっての居心地について。

 

外から帰って、バッグに入れっぱなしというのは、すごく良くないらしい。そのバッグを床に置いてしまうのは、ますます悪いとのこと。さすがに床に置いたりはしていなかったが、バッグに入れっぱなしは日常だったわ、私。

 

ああ、お財布さん、ごめんなさい!

 

お財布には、家の中にくつろげる定位置が必要らしい。あまり人の出入りしない静かな所が良いそうだ。ゆっくり休んでもらえるように、寝具のようなものを用意してあげればベストだと書いてあった。布で巻くだけでも良いそうだ。

 

去年、ふとこの話を思い出して、ハンカチでくるみ引き出しにしまうようにしてみた。

 

・・・うん、大切にしている感じが出てきたかも。気に入って買ったお財布だったのに、だんだんぞんざいに扱うようになってきてたよねと反省し、なんだか申し訳なく思えてきた。

 

そして今年になり、その申し訳なさを形にして、もう少しお財布さんに喜んでもらおうという気持ちになってきた。すごく長くなったけど、それが冒頭に書いた「お財布の寝具」である。

 

確か、あの記事には布はラベンダー色が良い、と書かれていたっけ。100円ショップでラベンダー色のカットクロスを買い、周囲をかがり縫いする。それだけでも良いのだが、ここはひとつ、刺しゅうでもしようではないか、と思い立つ。

 

既製のデザインではなく、自分で考えようと思った。以前「可愛いな」と思って写真を撮っておいたお店の看板のデザインを参考に、刺しゅうしやすくなるよう省略や誇張をし、ノートに絵を描いてみる。

 

えーっと。やっぱり、お金と仲良しになりたいから、「実のなる木」がいいだろうと思ったのだけど、そこのところは、そんな気がしただけだから、正しいのかはわからない。色も、ゴールドを感じさせる実が良いのかなと、これもなんとなく。でも、良さそうでしょ?笑

 

そして、チクチクと針を動かす。幹や枝はバックステッチ。大小の実は、バックステッチとサテンステッチ、それからフレンチナッツステッチ。たったこれだけ。すぐに出来てしまった。

 

ほんの短い時間だったけど、久しぶりの刺しゅうは楽しかった。「可愛くなーれ」という気持ちに「お金さん、おーいで」という気持ちが加わって、我ながら可笑しかった。でも、これって・・・こんなふうに願いを込めながら糸仕事をするって、きっと昔からみんな、やってきたことなんだろうね。

 

「背守り」というものがあると、以前「猫のしっぽ カエルの手」という番組で知った。子供の服の背につける縫い目のおまじないは、江戸時代から行われていたとか。背中に忍び寄る魔物(厄災)から我が子を守ろうと、祈りを込めて魔除けのしるしを縫う母の愛情が、温かいね。

 

ひるがえって私の金運を願う心は・・・いや!これも大切だから!(ブルブルッ)

 

さて、話は戻る。
願いを込めて刺しゅうを施した布に包んだお財布。この際だから定位置も変えてみた。前の場所よりは静かだ。落ち着いて、安心して、くつろいでくれるかな。

 

人目につかない場所だから、この刺しゅうは人に見せる機会はほぼないだろう。純粋に、お財布さんのために刺しゅうしたのだ。「そこのところを評価してほしいわ、金運の神様」なんてつい思ってしまう私は、はい、まだまだだね。

 

でも本当に、お金もお財布も、これからはもっと大切に扱おうと思う。それは、拝金主義や守銭奴みたいになるということでなく、その存在を尊重し、良い関係を築いていこうという気持ちでいること、なんだよね、きっと。ポジティブなイメージを持ちたい。

 

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