一筋の光、降り注ぐ光。

人生はなかなかに試練が多くて。7回転んでも8回起き上がるために、私に力をくれたモノたちを記録します。

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刺しゅうの雑誌を買ってみたら・・・

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あっという間に師走ももう半ばである。気分だけは慌ただしいが、なかなか動きが伴わない日々。

 

世の中は相変わらずコロナで、先の見通しが立たず、年末年始の計画も宙ぶらりん。家の中のことなど、今できることをやっていこうと思うのだが、気持ちが乗ってこない。

 

といって、娯楽に流れるほど度胸もない。「遊んでる場合じゃないでしょ」という鋭い声が、自分の中から聞こえてくる。

 

ああもうほんと、12月ってやっかいだ。

 

そんな私を落ち着かせてくれたのは、刺しゅうだった(これは遊びではない。薬っ!)

 

11月に予約注文して届いていた「リンネル特別編集 素敵な刺繍生活」。その付録、刺繍スターターキットを使って、私の好きな刺繍作家atsumiさんの、それはそれは可愛らしい図案を刺してみた。

 

リンネルは好きだし、atsumiさんの図案も好きだし、宮﨑あおいちゃんの語る刺しゅう愛も読んでみたいし、キットの内容にも興味あるし。で、買わない選択はなかったのだった。

 

ただ、いろいろ用事が重なり忙しく、手が付けられずに放置していて。

 

ちょっと久しぶりの刺しゅう。さあ、いよいよ取り掛かろうと思って付録を開けてみたら、キットの布に図案の印刷がない。

 

あれ?トレースからしなくてはいけなかったのね、と少し残念な気持ちになった。

 

「付録だけでゼロから刺せます」と書いてあったので、てっきり布には図案が印刷されているものと、勝手に思い込んでいた。写真をよく見ればわかったのにね。

 

刺しゅうの枠や針、糸、布はキット内容に含まれているけど、トレースの材料は含まれていない。図案を布に写すためには、トレーシングペーパーやチョークペーパーなどの材料を用意する必要がある。私は持っていたけど、初心者さん向けというなら(私も初心者みたいなものだけど)あまり親切とは言えない。そこで立ち止まってしまう人がいそうな気がする。

 

それから、布の織り糸が思ってた以上に硬くて太い。狙った位置に針を刺すのがちょっと難しく、細かいステッチには辛かった。慣れている人なら、どうということないのかもしれないけれど、私には少し難易度が高かったかな。

 

そうはいっても、とにかくデザインが可愛くて、刺しゅう糸の色も素敵。針を持っている間中、気分が上がった。仕上がれば、出来はともかく(笑)本当に嬉しい。そして、次は何を刺そうかな、という気持ちになる。

 


ところで、リンネルとほぼ同時に購入したのが「ステッチイデーvol.32」だった。刺しゅうの定期刊行物があるということを何かで知り、どんな感じなのかずっと気になっていたのだが、今回初めて買ってみた。

 

これが、すごく充実した内容でびっくり。

 

52点の作品の写真と図案が掲載されていて、綴じ込みの実物大図案(2色刷りの大判)が付いている。特集の「モノトーンのクロスステッチ」を始め、どのページも美しく見やすく、ステッチのワンポイントアドバイスとか刺しゅうの基礎のコーナーもわかりやすい。テーマに沿った読み物もいくつかあり、興味深いコンテンツが盛りだくさん。

 

私はフランス刺しゅうが好きだったのだが、そんなに興味のなかったクロスステッチにも関心を持つようになったし、刺しゅうの種類も本当にいろいろあるのだと、この雑誌を通して知ることができた。

 

イタリアの伝統刺しゅう「プント・アンティーコ」の緻密な美しさには、心が震えた。西暦800年頃から行われていた手法だそうだ。

 

ルーツはシチリア島だけれど、オリエント文化の影響も受けている。長い歴史の中で成長し、洗練されていった手工芸のひとつなんだね。

 

それにしても、なんて気品があり、かつ柔らかい優しさを感じさせるんだろう。素敵、としか言いようがない。実物を手に取って見てみたい。

 

こぎん刺しの作品もいくつか掲載されていた。日本の伝統刺しゅうも、本当に素晴らしい。調べていったら奥が深くて面白いだろうな。

 

刺し子(日本三大刺し子は「津軽こぎん刺し」「南部菱刺し」「庄内刺し子」)には、実は昔から心惹かれるものがあった。インテリアや手持ちの服に合わないと、これまでなんとなく遠ざけていたのだけど。

 

ついに先日、刺し子ふきんを作ってみようと決め、手芸店で布と糸と針を入手した。ふきんとして使わないかもしれないけど、とにかく心惹かれるのだから、経験してみようと!

 

私のこの行動。見ようによっては、なんだか全てが中途半端だという気がしないでもないが、今の私はおそらく「極める」ことがしたいのではなく、「やってみたい」思いを大事にしたいのだ。

 

今やってみたいのは、自分のオリジナルの図案で刺しゅうをすることと、興味を持った他の刺しゅうの技法に、できる限り触れてみること。刺しゅうに関しては、そのふたつ。どちらもすごく、ワクワクする。

 

これまでは、刺しゅうの本といえば、好きな作家さんや気になった作品が載っている図案集を買うという発想しかなかった。でも、こんな風に興味の世界が広がっていく雑誌を買う、というのも楽しいことだと知った。広告の多さは仕方ない。関連の物がほとんどなので、それもまた楽しいし。

 

このようにやってみたいことばかりが増えて、自分の人生の残り時間が追い付くのか、まあ甚だ怪しいけれど、やりたいことがないよりは随分いいよね、きっと。

 

それに、刺しゅうの場合、やりたいことを複数やっていく中で、相乗効果というのは必ずあると思う。(プント・アンティーコを引き合いに出すのはおこがまし過ぎるけれど)デザインの発想への影響とか、刺し方の応用とか、違う技法をコラボレーションするとか。あれこれ試していくうちに、絞られたりミックスしたりして、自分の独自の道を見つけられるかもしれない。

 

もちろん、針扱いに慣れてくれば、技術の向上も期待できる。
・・・と、思う。・・・思いたい。

 

問題は、隙間時間にやると決めていても、楽しくなってくると、やめ時が難しいことだ。どんな趣味でもそうかもしれないね。時々、昼食を抜いてしまう。笑

 

さて、初挑戦の刺し子、上手くいくかな。手始めは、Instagramで見かけてからずっとトライしたいと思っていた「霰亀甲(あられきっこう)」という模様。とても楽しみだ。

 

初めてなので、まずはやり方から調べなくてはね。インターネットの時代で助かった!
(何冊も本は買えない。←小さい声


✻今回購入した雑誌は以下の2冊です。


リンネル特別編集 素敵な刺繍生活 (TJMOOK)



ステッチイデーvol.32 (Heart Warming Life Series)


✻今年の始めは、上手になることを熱望していました。↓

tsukikana.hatenablog.com

 

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